夜行急行列車

列車名別懐古写真集









大 雪
 TAISETSU









昭和26年、函館~網走に運行されていた急行列車に『大雪』の名が冠された。
だが、急行『大雪』の起源はこれではない。
昭和24年に新設された、函館~網走間の準急503、504列車が夜行『大雪』のルーツである。
この列車は函館~札幌を昼行普通として走り、札幌~北見が夜行準急、北見~網走も普通列車だった。
この準急は、昭和33年に『石北』の愛称が付けられる。
のちに急行に格上げされて運行区間を札幌~網走に変更、北見~網走間は従来通り普通であった。
昭和43年には、石北本線を走る複数の急行が『大雪』に統合され、
『石北』のダイヤを踏襲した夜行『大雪』の登場と相成った。
この列車は、蒸気機関車末期にも北見~網走をC58形が牽引していたことで知られている。
この区間は急行ではなく普通だったため、『大雪くずれ』などと称されていた。
ダイヤ上は普通列車でも、オロハネ、スロ、オハネなどを組み込んだ編成は急行そのもの。
まさに蒸気機関車が牽引する「最後の雄姿」といった様相であった。
無煙化後は北見での機関車交換がなくなり、DD51が直通していた。
昭和57年には普通座席車が14系客車に置き換えられた。
急行列車に於ける旧型客車からの置き換えは12系が殆どで、いきなりの14系化は珍しい。
翌々年初頭には寝台車も14系となる。
従って旧型寝台車+14系座席車という組み合わせは、僅か1年余りの短い期間であった。
夜行需要の減少により、『大雪』の編成はどんどん短くなっていった。
昭和63年には寝台2両+座席2両というありさま。
かつて、C58が牽いていた頃の華々しい編成が嘘のようだった。
他の路線と同様に、石北本線でも急行の特急化が進み、『大雪』は順次『オホーツク』になってゆく。
最後の砦、夜行『大雪』までもが…
平成4年、寝台車の都合などで残っていた夜行『大雪』も、特急『オホーツク』となった。
車両はキハ183系で、寝台車の存続問題はスハネフ14を組み込むことで解決。
前代未聞の気動車列車による寝台提供が実現したのである。
このスタイルは、宗谷本線の特急『利尻』、根室本線の『まりも』でも見られた。
だが、平成18年から19年にかけて夜行特急は廃止され、道内発着の夜行列車は姿を消した。










【昭和50年頃の運行時刻と編成】

大雪5号 517レ 札幌22:15 → 網走 7:52
大雪5号 518レ 網走20:36 → 札幌 6:13


←札幌                                                        網走→

郵・荷
スユ13 スユニ60 オハネフ12 オハネ12 オロハネ10 スロ54 スハ45 スハ45 スハ45 スハ45 スハ45 スハフ44

北見~網走間 普通列車 1527/1528












1527レ 大雪5号  石北本線 女満別~呼人























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