急行「能登」 東北本線 王子～尾久間 昭和54年 5月
かつて、鉄チャン活動に無くてはならない存在だったのが『夜行急行列車』でした。
我々にとって強い味方だった周遊券を駆使し、幾度乗ったことでしょうか…
遠征の際は出発地から目的地との往復、また周遊エリア内でも夜行急行を利用しました。
時には対向の夜行列車をエリア内で乗り換えるという至難の業？もありましたなぁ…
1時とか2時にエリア内ギリギリの駅で降り、反対の夜行に乗るという無茶な手法です（笑）
あれで宿代を浮かせ、撮影の滞在期間を延ばすことが出来ました。
まっ、若さゆえに可能だった方法ですけれどね。
夜行急行列車では、電車をはじめ気動車、そして客車までヴァラエティに富んだ車両が使われました。
しかし、その中でも客車による列車が最も多かったはずです。
特に長距離を走る列車では、殆どが客車による運行でした。
A寝台車、B寝台者、グリーン車、普通車、荷物車を連ねた編成は、まさに夜行急行の典型でもあります。
（ボクが利用するのは、もっぱら普通座席、それも自由席ばかりでした…笑）
もともと『乗る列車』だった夜行急行でしたが、昭和53年頃から撮影のターゲットとして注目しました。
雑多な車両の編成は魅力的で、洗練されたブルトレには感じられないものがあったからです。
ですが、夜行急行の性質上、陽の暮れた後に出発して早朝に到着する列車が大半でしたから、
いざ撮影するにしても、駅撮りが多くなってしまうというのが玉に瑕。
長距離列車なら、朝の到着が撮影可能時間帯になって楽だったのですが…
という訳もあり、実際に撮影したのは僅かな列車です。
が、今となっては貴重な記録となりました。
いつしか時代遅れの存在となり、その数は次第に減少してゆきました。
そして今般、遂に最後の夜行急行である『はまなす』が廃止…
かつては全国津々浦々を結んだ夜行急行列車、もう見ることも乗ることも出来ません。
惜別の意味を込め、旧き善き時代の姿を是非ともご覧いただきたく、この項を製作いたしました。
夜行急行列車に限定し、列車名別にご紹介してゆきます。
概要、編成などは、基本的に撮影当時のものを掲載いたします。
内容に誤り等がございましたら、是非ともご指摘くだされば幸いです。
ネガの行方を全て把握していないため、写真の用意が出来次第、順次掲載してゆく予定です。
完成までは長期間を要するものと思われますので、気長にお付き合いくださいませ。
