急行『八甲田』は、首都圏と東北を結ぶ列車群が急速に発展していた昭和36年に誕生した。
東北の鉄道にとって、昭和30年代から40年代にかけては過渡期であり、
東京以北で初めての特急となる『はつかり』のデビューに始まり、夜行列車の増強と充実、
『はつかり』の気動車化、20系寝台客車による寝台特急の運転開始、
そして昭和43年の東北本線全線電化に伴う583系寝台座席共用電車の導入と、
まさに目まぐるしく変化を遂げてゆくという時代であった。
『八甲田』の起源であると思われる列車は、昭和9年に新設された上野~青森間の準急101、102である。
昭和18年には急行101、102になったが、戦況の悪化により運行が休止された。
戦後に運行が再開され、急行『青葉』として運行、その系譜は『八甲田』に引き継がれている。
『八甲田』は青函連絡船に接続し、本州と北海道を繋ぐダイヤが設定されていた。
多客輸送を主としていたからか、客車運用でありながらオール座席車という編成。
但し、旧型客車時代には仙台~青森の間にB寝台車が1両だけ連結されていた。
昭和54年には12系客車に、昭和60年には14系(座席)客車に置き換え。
青函トンネル開通後の列車再編後も残されたが、平成5年には臨時列車となり、
平成10年には全ての運行が廃止され、『八甲田』の愛称も消滅した。
【昭和53年頃の運行時刻】
八甲田 101レ 上野19:10 → 青森 6:15
八甲田 102レ 青森 0:03 → 上野11:07
【旧型客車時代】
~昭和54年 3月
←上野 青森→
荷 |
① |
② |
③ |
④ |
⑤ |
⑥ |
⑦ |
⑧ |
⑨ |
⑩ |
スニ41 |
スハフ42 |
スロ62 |
スハ43 |
スハ43 |
スハ43 |
ナハ11 |
ナハ11 |
スハ43 |
スハ43 |
スハフ42 |
(昭和53年10月ダイヤ改正までは 仙台~青森間でスハネ16+スハフ42を増結していた)
【12系時代】
昭和54年 4月~
←上野 青森→
荷 |
① |
② |
③ |
④ |
⑤ |
⑥ |
⑦ |
⑧ |
⑨ |
スニ41 |
スハフ12 |
オハ12 |
オハ12 |
スハフ12 |
オハ12 |
オハ12 |
オハ12 |
オハ12 |
オハフ13 |
102レ 八甲田 東北本線 蓮田~東大宮間 昭和53年
102レ 八甲田 東北本線 蓮田~東大宮間 昭和54年
6102レ 八甲田51号 東北本線 蓮田~東大宮間 昭和54年
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