福井鉄道 福武線



武生新~田原町間 20.9km
市役所前~福井駅前間 0.5km

1067mm軌間 直流600V電化


※=武生新は現在の越前武生





《歴史》

大正13年
福武電気鉄道 武生新~兵営(現・神明)間開業

大正14年
兵営~福井新(現・赤十字前)開業

昭和 8年
福井新~福井駅前間開業

昭和20年
鯖浦電気鉄道などと合併し福井鉄道となる

昭和25年
本町通り~田原町間開業



《概要》

福井県鯖江市に存在した旧陸軍歩兵第36連隊の兵員輸送を目的に
福武電気鉄道が発足して、武生~福井間を開業させました。
福井側の3km余りは路面電車と同じ規格の道路併用軌道となっています。
現在でこそ路面電車タイプの低床車両が多く運行されていますが、
平成17年頃までは一般鉄道規格の車両ばかりで運行され、
併用軌道を通常の電車が走るという特徴的な光景が繰り広げられていました。
路面区間ではドアの開閉に連動して折り畳み式ステップが出し入れされ、
利用客は手すりを握って、よじ登るように乗降するのが常でした。
鉄チャン的には興味深い光景ではありますが、
ご高齢の方々にとっては、さぞかし不便ではなかったかと思います。
現在でも5編成、8両の一般規格の車両が残存して活躍を続けています。




【訪問】

撮影日=昭和51年 8月 2日(月)


鉄チャン魂が蘇った(?)17歳の夏休み、北陸の鉄道を巡る旅に出ました。
この頃は具体的なターゲットは定まっておらず、
とりあえずは面白そうな処をつまみ食いするように廻ったような気がします。
福井には風変わりな路面電車があるというので訪れました。
ごく一般的な私鉄電車が道路併用軌道を走る…
そんな様子が見たくてやって来たのです。
北陸にたどり着く前は、名鉄犬山線の併用軌道にも立ち寄りました。
この頃は路面電車系に興味が湧いていたのかしら?
自分のことのくせに、全然覚えていません(T_T)/~~~
肝心の福井鉄道を見物した時のことも記憶が…
撮影したネガのコマを追いながら、
『こんな感じだったのかなぁ~』
と、無理やり思い起こすだけです(*_*)
写真を見てみると、この日の福井は雨降りだったようです。
条件が悪かったせいでしょうか、福井駅前で一瞥しただけにとどまりました。




























先頭はモハ83のようです。
後ろはモハ84?
パンタを下ろしていますね…



















モハ142+クハ142編成です。
もと名鉄コンビ(^.^)/~~~


















上の写真の反対側、クハ142です。
クハ142は、もとガソリンカーだったとか…


















自社発注のモハ121と、もと名鉄のクハ121。

















小型車両を改造して連接車となったモハ161型。
後ろの161-2は福井地震で被災した車両です。


【1976年 8月 2日撮影】



結局、福井鉄道を撮影したのは僅かな時間だけでした。
現在のところ、この日が最初で最後になっています。
あれから37年、ずいぶん雰囲気も変わったのでしょうね。
確かモノクロも撮っていたはずなのですが…
発掘された暁には改めてご紹介いたします。





ここで紹介した車両たち

モハ83

大正10年 川崎造船製
もと南海鉄道モユニ521~昭和31年 車体新造
平成18年廃車


モハ121
昭和25年 日本車輛製
自社発注車
平成18年廃車


クハ121
昭和 4年 日本車輛製
もと三河鉄道デ301~名古屋鉄道モ3001
昭和47年電装解除
平成18年廃車


モハ142
昭和 2年 日本車輛製
もと名古屋鉄道デセホ705~モ705
昭和54年廃車


クハ142
昭和11年 日本車輛製
もと瀬戸電気鉄道キハ300~名古屋鉄道ク2202
昭和54年廃車


モハ161
昭和 8年 日本車輛製
もと福武電気鉄道デハ21/22~モハ61/62
昭和43年 連接車化
平成9年廃車
モハ161-1と161-2を分離して保存されている模様





ペンタックスSP-F






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