正直言って、この日のことはあまり覚えていません。
例によってネガを追い、かすかな記憶をたどりたいと思います。
トロ鉄仲間のやっちゃんと共に、ルーチェ・ロータリーで出発。
先ずは前年に廃止となった唐沢鉱山軌道の名残を追いました。
軌道跡を探索、そして保存された車両を見た後、いよいよ戸叶鉱山訪問です。
村樫石灰戸叶鉱山の入口には守衛さんが居ました。
撮影に来た旨を告げ、立入許可を申請します。
答えは『No!』でした。
まぁ、予想通りです(笑)
事前に聞いていた情報によると、
『絶対に入れてくれない…』
とのことでしたから。
しかし、この後どのような交渉、行動をしたのかは記憶が無いのですが、
結局は立入許可が下りました\(^o^)/
ダメもとで嘆願していたのに突如お許しが手出たことで舞い上がり、
慌てて葛生の町に戻り、カメラ屋さんでコダクロームを購入した覚えがあります(笑)
まさか撮れるとは思っていなかったので、モノクロフィルムしか用意していなかったんですね~
その甲斐あって拙HP『ナロー軌道』のトップを飾っているこの写真…(^_-)-☆
カラー版はいずれ改めてご紹介しますね~
さて、めでたく立入許可をゲットしたボクたち。
カブに乗った案内人に先導され、クルマごと構内に入って坂道を登ってゆきます。
軌道があるのは鉱業所の上部でした。
正門から見た場合、施設越しに見上げる高い位置にトロッコが見えます。
専用の大型ダンプが行き交う山道を登りきると、お目当ての軌道がありました。
ちょうど鉱車を従えたKATOがホッパーで作業中です。
感動の瞬間!
軌道は坑口から出て急カーブしてホッパーがあり、
その先すぐの処で途絶えていました。
距離にして50mにも満たない感じです。
短~い…((+_+))
軌道の終点には休車状態のKATOが停まっていました。
これが1号機で、キャブ前面はHゴムの二枚窓。
稼働していたのは2号機で、前面窓は横長の木枠?でした。
どちらかと言えば、2号機の方が旧っぽいスタイル。
両機ともに7tくらいでしょうか…?
形状としてはボクらが大好きな『聖子タイプ』(^O^)/
この名はKATOを正面から見た際、デビュー当時の松田聖子さんの髪型を彷彿とさせることから
トロ鉄仲間、やっちゃんと共に命名しました。
いくつかの記事でも『聖子型』と称してKATOを紹介したことがありましたが、
見事に浸透せずに流行らず仕舞い(苦笑)
聖子型KATOは4両のグランビー鉱車を従えていました。
単線一本ゆえに機回しが出来ず、常に同じ方向で同じ編成。
石灰石を積んで坑道から出て来る時が前向き、
ホッパーで石灰石を降ろすと、推進で坑道へと入ってゆきました。
案内人によると、坑内は線路がいくつも枝分かれしているとか。
露天掘りの原石を竪坑で落としているのか、
坑内で採掘していたのかは聞きそびれました。
戸叶の立入が厳しいのは、何もトロ鉄に意地悪をしている訳ではありません。
理由はその環境にあります。
戸叶鉱山は石灰石を露天掘りで採掘していました。
石灰石の露天掘りは珍しくはないのですが、
軌道がある直ぐ横の山の上で発破をかけて採掘していたのです。
実際、発破の時刻になると安全な場所に避難するよう指示されました。
ドッカ~ン!と爆発音がすると、
でっかい石灰原石が転がって落ちて来るのが見え、かなり怖かったです。
こんな危険な場所に部外者が立入り、何か事故でもあったらマズいですからね~
現場としては『立入禁止』にしておくのが無難なのでしょう。
先ずは昭和55年末に廃止となった唐沢鉱山軌道の保存車両です。
現役時代はこちらをご覧ください。
会沢小学校に保存された唐沢鉱山軌道のDLたち。 | |
日立製DL(No.13)+旧型鉱車+人車。 会沢小学校はその後廃校になり、DLたちは葛生町役場に移転したとか。 |
さあ!
いよいよ戸叶鉱山へとやって来ました。
果たしてKATOは如何に?
施設越しに見上げたKATO…
鉱業所正門付近から撮影。
通常ですと、この位置からしかKATOを拝むことは出来ません。
が、しかし…
何とか立入許可をいただき、鉱業所内へ!
そして…
遂に出会えた現役KATO\(^o^)/ 大型ダンプカーと共用のホッパーで降ろし作業中です。 |
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グランビー鉱車がダンプガイドで転倒中。 | |
軌道のどん詰まりに留置してあった1号機と鉱車。 右は懐かしの我がルーチェです。 現役KATOを目の前に、ヨダレを垂らすやっちゃん(笑) 手前のカブは案内人のオジさんが乗って来たやつ。 |
ダンプを待たせ、KATO様のお通りだ~!
贅沢を言えばグランビーは似合わないんだけど…
それでも『働く姿』は美しい! いくら泥んこになっていても…
後方の様子を確認しながら、ゆっくりと進みます。 | |
軌道にまで溢れ出る石灰石…(*_*) | |
ダンプも降ろしにやって来ます。 |
向こうの麓には崩れ落ちた石灰石がゴロゴロと…
坑道から出て来た2号機。
ポータルはコンクリート製ですが、坑内は素掘りでした。
ダンプと同時降ろし~(^O^)/
横から見ると、こんな感じ。
大型ダンプはひっきりなしに往来していました。 | |
KATOの列車も頻繁に行ったり来たり… | |
こいつも動いてくれればいいのになぁ~ |
素晴らしい出会いに感謝!
当初は存在を疑っていた『葛生のKATO』ですが、
確かに現役で活躍を続けていました。
加藤製DL、それも聖子型はボクらにとっては特別なもの。
なので本物を目の当たりにした感動は、半端なモノではありませんでした。
しかし、贅沢なのかもしれませんがシチュエーション的に…
ちょっとねぇ…(ーー゛)
もしも駒形のような軌道ならば、激萌えなのですが(苦笑)
やっぱり贅沢ですよねぇ…
当時の愛車、ルーチェ君とKATOちゃん❤
ペンタックスMX
ペンタックスME super
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