実に怪しいサドルタンク…
ハワイアンでの撮影を終え、次に訪れたのはラ・カルロッタであった。
構内に入り、いきなり出会ったのが5号機。
ボイラー全体、それも煙室扉からキャブまでを覆うタンクを背負った異形機だ。
前回の訪問でも見かけたのだが、その時は車庫の隅っこで停まったまま。
その怪しさが、実はとても気になっていた。
この日は元気に動いていた。
キャブやテンダーは歪み、なんとも言えないガタガタぶり。
さっきまで見ていたハワイアンの機関車がキッチリしていただけ、余計にギャップを感じる。
車庫では大勢の機関車が整備中。 | |
煙突掃除! | |
煙室小さいなぁ~ | |
下回りも水洗い。 | |
「生きてる機関車」を感じるひととき。 |
ボロくても、働く姿は美しい!
ラ・カルロッタの機関庫は広く、所属する機関車すべてが入りそうなくらい。
壊れて修繕していないのか、屋根部分が素通しになっていた。
おかげで庫内は明るいのだが、雨が降ると…((+_+))
ここの機関車は比較的ポンコツ(笑) | |
かのボールドウィン銘板もキレイに! | |
屋根なおさないのかな? | |
いつでも出区できそう。 |
この日、車庫には機関車が目白押し。
ということは、列車の運行本数が少なかったのかも知れない。
よく覚えてはいないのだが、どうも機関車の動きが鈍い。
構内にはサトウキビを積んだ運搬車が停まっているから、
もしかすると列車の運行は午前中に集中していたのかも。
そのせいで、ずっと工場構内でしか撮っていない。
ま、こういうこともあるだろう。
構内では入換作業が始まった
恐らく朝から午前中に到着したのだろう、構内にはサトウキビ満載の運搬車が多く停まっていた。
107号機が連結され、運搬車を工場建屋に進入させるために一旦構内を出てゆく。
構内はずれにはトラス鉄橋があり、そこを渡ってくれたのは幸運であった。
ゆっくりと牽き出してゆく。 | |
はみ出ているサトウキビがトラス部に当たり、凄い音がしていた。 |
鉄橋下には落ちたサトウキビがいっぱい!
入換作業ではあるが、説明をしなければ「走り」に見えなくもない(笑)
工場へ向けて後退していった
つづいて108号機も出てきた。
同様の動きで運搬車を移動させる。
ゆっくりと鉄橋にさしかかった
バリバリと音を立てながらトラス鉄橋をくぐる。 | |
そして後退して工場建屋へ。 | |
が、ここで停車! |
しばし停車ののち、再び後退してゆく
井戸端会議?
南さんがキャブに添乗中。 | |
次の入換作業に向かって行った。 | |
またもや108号機が運搬車を牽き出す。 入換作業は堪能できた。 |
残念ながら、最後の訪問他では中途半端な内容となってしまった。
が、稼働する姿を見られただけでもヨシとしよう。
ヘンテコなサドルタンク、4号機も撮れたし。
名残雨…
撮影を終えた頃、雨がしとしと降ってきた。
五日間に渡って撮影してきたネグロス島の蒸気機関車たち。
最後は雨模様でお別れである。
バイバイ!
帰り際、汽車の音に誘われて視線を向けると件の4号機が入換作業中。
雨の中、ふとカメラを向けたこの一枚が、ネグロス島での最後の写真となった。
明日の朝にはマニラへ立ち、乗り継いで帰国の途につく。
【 使用機材】
ペンタックスMX
ペンタックスME-Super
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