宇佐美建設 都賀工事用軌道


Vol.3





高品線/原町線


撮影日=昭和54年12月 5日(水)








都賀トロがあった場所、実は我が家のすぐ近くでした。
なので時間があれば、よく見に行っていました。
徒歩だと少し遠いので自転車で。
この頃は未だ運転免許を持っていなかったし…
すべてカメラを持参した訳ではなく、見るだけの日も多くありました。
撮影をした日はネガカバーの記録で判断出来るのですが、
見物だけした日に関しては、もう知る由もありません。


或る日、何気なくトロッコ見物に行った時です。
どうしても足が向くのはBLが運用される原町線…
人力だった高品線はチラ見するだけでスルーしていたのですが、
この時ばかりはチト違いました。

原町線との境にある道路から高品線を眺めると、
土運車が『何か』に牽かれて進み去るのが見えました。
『バタバタバタ』という妙な音と共に…
(・・?

とても気になったため得体の知れない『何か』を求め、
高品線の軌道を歩いて見に行きました。
けたたましい『バタバタバタ!』という音が接近し、
やがて姿を現したのは想像を絶するシロモノ…
なんと、耕運機改造のゲテモノ機関車だったのです。

その日はカメラが無かったため、ずっと観察だけしていました。
翌日、慌てて撮影に向かったのは言うまでもありません…(笑)


当時聞いた話によると、これは宇佐美建設が廃品を寄せ集めて造ったとか。
平トロに耕運機の上回りを載せ、前後車軸にチェーンで伝動。
構造としては至って単純ですね。
面白いのは後駆動輪軸から更にチェーンで別の軸に伝動し、
そこに対のディスクブレーキを備えているところです。
そのブレーキをかけるにはレバー操作で行いますが、
これはトラック?のシフトレバーが流用されていました。
レバー後にマスターシリンダーがあり、
ブレーキホースがキャリパーに繋がっています。
種車が平トロだったため、制動装置に苦労したのでしょうね。
それにしても変てこな仕組みです。
運転席には乗用車のシートが流用されていました。
車輪直径が20cmくらい?しかなく、四輪駆動のくせに非力。
音が大きい割に全然前へ進まないという問題児でした。
それでも現場にとっては貴重な動力源であり、
都賀トロ末期まで活躍を続けたのでした。













独特のサウンドを轟かせ、荒野を進むバッタロコ。












高品線の起点にあった工事看板。
ダンプから降ろした土を積んでいました。
これがバッタロコ!
















土運車4両にトライしたものの、やはり重過ぎたようで…(-_-メ)













動く速度があまりにも遅いため、
操作しながら徒歩で移動するという光景が見られました。
現場での土降ろし作業。
総武本線、工事中の京葉道路を望む。
















EF80牽引の貨物列車が来ました(^O^)/













作業を終えて戻ります…
推進の場合、土運車は連結していないため
下り坂では先に空走してしまいます。
















粘着力増加?(笑) この後、バッタには土嚢が搭載されました…(・_・;)











バッタロコとの出会いは衝撃的過ぎました。
あまりのショックでひっくり返ってしまったため、
少しでもマトモな車両を見てから帰ろうということになり、
原町線を覗きにゆきました。
この一週間でかなり工事が進んでおり、
この軌道は間もなく役目を終えそうな雰囲気でした。










『あれ』をみた直後なので、BLがかなりフツーに感じます…(笑)














土運車2両を押して後進するBL。
この急カーブを通るのもあと幾度か…(ToT)/~~~
この時は鉄管の運搬が頻繁に行われていました。
原町線での作業が終わると、
次は都賀の台線が使用されるとのことでした。
















かなり無理があるような…(*_*)









ペンタックスMX















トップに戻る




ナロー軌道目次に戻る




都賀工事用軌道 に戻る




次のページへ

inserted by FC2 system