羅東森林鐡路の撮影を終え、
僕たち一行は対號特快に乗って台北に向かいました。
莒光特快を最上の特急とするならば、
対號特快とは急行に相当する列車になりましょうか。
台湾の列車種別について、今イチよく判らないもので…
切符を見てみると、昨日乗車した台北~羅東の莒光特快が118元なのに対し、
羅東~台北の対號特快は62.50元と、ずいぶん差があります。
車内を撮影していないので座席の違いなどは不明ですが、
対號特快はスハ44みたいな転換クロスシートだったと思います。
この対號特快の車窓からは非常に興味深いモノを見ることが出来ました。
先ずは宜蘭機務段のDT560型蒸気機関車。
通称"アルコ製キューロク"という奴です。
日本統治時代、国鉄9600型を台湾向けに製造する際に
国内の工場では追いつかずに米国アルコ社へ発注して誕生した形式です。
日本が設計した機関車を米国で製造したのは極めて珍しい例だとか。
製造の際、若干の改造を施されて米国風になったと言われています。
そのDT560型は宜蘭線で最後の活躍をし、昨年引退していました。
役目を終え、宜蘭機務段側線に留置されている姿を一瞬ですが見られました。
次は基隆炭鉱を控えた五堵付近です。
当時、この界隈には多彩なナロー軌道が存在していたようで、
対號特快の車窓からも、その片鱗を垣間見ることが出来ました。
ボク的には最もツボなジャンルゆえに、フリーならば途中下車したのでしょうが
なにぶんツアーですから、窓から指をくわえて見送るだけでした。
台北では走り始めたばかりのE300型電気機関車を撮ったり、
一般ツアーみたいに市内観光もしましたが、
『その時間』を五堵に費やしたかった…という思いが強くて(笑)
当時はその内容を受け入れられずに不貞腐れていました(--〆)
向かい合った2両のDT560型。 右がDT566、左はDT561です。 その後ろにはCT150が居ますね。 |
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DT566の後ろに居るのはCK100でしょうか? |
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珍しいデフ付きのDT580型が居ました。 DT615です。 台湾の9600型でデフ付きを見たのはこの1両だけでした。 |
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! 車窓右手に怪しげな木製トロッコを発見(@_@;) |
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なんと!軌道は複線でした。 手押し軌道なのでしょうか? 複線の中央には踏み台のようなものもあります。 |
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う~む… なんとも怪しい…(*_*) |
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ヘラヘラの軌道と並走。 無理やりにでも途中下車すれば良かったかも… |
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当時は非電化だったためR型DLの天下でした。 爆音を轟かせて走るので結構な迫力。 |
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またもや怪しい軌道を発見。 インクラインの残骸か? (?_?) |
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か細いレンガ積みの橋脚上に軌道があります。 積換え?ホッパー? 良く判りません…(?_?) |
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判りづらいですが、ここにも軌道がありました。 トロッコが降ろした石炭?を ベルトコンベアで無蓋車に積んでいるようです。 |
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これも怪しい軌道。 今度は鉄製の橋脚か? コンクリート製の処もあるようですが… |
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これは有名な五堵の吊り橋だと思います。 蒸気機関車が活躍したのは対岸の軌道。 吊り橋上はワイヤーロープで牽引していました。 この時、未だ使われていたのか否かは不明 ((+_+)) |
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写真で見たことのある木製炭車… 基隆炭鉱軌道のモノに間違いないようです。 |
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これを連ねてナロー蒸機が牽いていたんですよね… 見たかったなぁ~❤ |
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処変わって台北市内です。 ピカッピカッのE300型電機が貨物を牽いて来ました。 |
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この日の台北は霞がかかって視界が悪かったようです。 なんだかボケーっとした写真になってますね(-_-メ) この撮影地がどの辺かは覚えてはいませんが、 恐らくこの界隈も激変したことでしょう。 なにしろ35年も前ですからね…(・_・;) |
【1978年 3月30日撮影】
台湾のナロー軌道は後年注目されるようになり、
多くのトロ鉄たちが訪問したようです。
『知らナロ』を一緒に制作したS君もそのひとり。
ボクがRMの『THEトロッコ』をリタイアした後、
誌上で紹介してくれたりもしました。
かなりツボな軌道が多かったのに、
当時は不思議なくらい興味が湧きませんでした。
今思えば『行っとけばよかったのに…』なんですけれど(T_T)/~~~
ねぇ、Yちゃん…(笑)
ペンタックスMX
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